今年の夏の初めの早朝の湘南の海は、黄金色に輝いていた。
前日の夜、喫茶店で食後に珈琲を飲んだのがよくなかった。いや、結果的にはよかった。
2ヶ月ぶりに、珈琲一杯を飲みきった。体はだいぶカフェインに敏感になっていた。夜、寝ようとしてもなかなか寝付けない。体は眠りたいのに、頭は冴え渡って様々なアイデアが湧いてくる。そうこうしている間に、一睡も出来ずに、辺りは明るくなってきた。すごく綺麗に。
居ても立ってもいられず、早朝4時半頃、海へチャリをとばす。
早朝の海は、人がぱらぱら少なくて心地よい。薄暗い曇り空、ふらふら散歩する。
「からすさんおはよう〜」と、今にもこちらに向かってきそうなカラスに向かって、恐る恐る朝の挨拶をする。そうこうしていたら、お日様が顔を出し始めた。
ふは!朝日を撮っていたら、今にもこちらに向かってきそうなカラスが、やっぱりこちらに向かって飛んできた。結構怖かった。こうして奇跡のショットが撮れた。
きらきらのなかを漂うサーファー。
線香花火のよう。きらきら。
黄金色のなかを散歩する人。
あたり一面黄金色に包まれていた。黄金色のむわぁっとした空気を、たくさん体中に浴びた。黄金浴。